今回ご紹介するテンパリング方法はタブリール法になります。
この方法をマスターすれば、自宅でも簡単にプロ顔負けの美しいチョコレートが作れるようになります。
タブリール法は大理石の台を使ってチョコレートの温度をしっかりコントロールできるため、安定したテンパリングが可能です。
しかも、200gの少量から10kgの大量まで幅広く対応できる方法になります。
そんなタブリール法は慣れが必要ですが、自宅でも取り組むことができます。
私はショコラティエとして働いていた経験があり、全日本チョコレートコンクールで日本2位を獲得したこともあります。
この記事では、そんな私がタブリール法の手順や成功のコツを詳しく紹介します!
この記事を読むことで、タブリール法のメリットを活かし、家庭でも驚くほどツヤツヤでパリッとしたチョコレートを作りましょう!
タブリール法とは?🍫
タブリール法(タブリング法)は、チョコレートのテンパリングに使われる伝統的な方法です。
溶かしたチョコレートの2/3を大理石のような冷たい台に広げ、混ぜながら温度を下げてチョコレートの結晶を作り、温度が下がったら元のボウルに戻して適温に仕上げるテンパリング方法です。
『メリット』✨
- 結晶を一度完全に溶かしてから自分で新しい結晶を作るので、成功すればオーバーテンパリングしにくく、キレイなチョコができます。
- 水を使わないため、シュガーブルーム(表面が白くなる現象)の心配がありません。
- 少量200gから、大量10kgまで、幅広い量でテンパリング可能!
- 準備からテンパリングまでの時間が短めで、スピーディーです。
『デメリット』😅
- 大理石の台にチョコを広げたりボウルに戻したり…他の方法より少し手間がかかります。
- チョコの温度管理が少し難しく、冷えすぎて失敗することもあります。
- 大理石や温度計など、専用の道具を揃えるのに費用が少しかかります。
こんな人におすすめ!😊
- 多めの量でテンパリングしたい人。
- チョコレートの最高のツヤとパリッとした食感を求める人。
- テンパリングを頻繁に行う人。
『そもそもテンパリングって何をしているの』『チョコレートの結晶とは?
気になった方は下記でくわしく説明しています
タブリール法の手順(ダークチョコレートの場合)🍫
ミルクチョコレートのテンパリングとホワイトチョコレートのテンパリングは温度と注意点が若干異なるので、こちらでくわしく解説!!
作業環境の準備🎯
- 室温は22℃に設定しましょう。
- 道具に水分がついていないか確認!
- 大理石にアルコールを吹き、フィルムを敷いておくのがおすすめです。
必要な道具🛠️
- OPPフィルム
- ドレッジ(ゴムベラやパレットナイフでもOK)
- 大理石の台(ない場合はキッチンのステンレス台でも代用可能)
- 耐熱プラスチックボウルやガラスボウル
- 非接触温度計(普通の温度計でも可)
ドレッジ(カード)は値段もそんなに高くないし、お菓子作りをするならもっていて損はない道具になります!
値段もそんなに高くない
作業手順
1. チョコレートを溶かす🔥
- チョコを細かく刻んで耐熱ボウルに入れ、600Wのレンジで30秒ずつ温めます。
一気に温めると焦げるので、少しずつ!湯煎で温める場合はラップをして蒸気が入らないように。 - ダークチョコは約45℃まで溶かします。
55℃以上になるとチョコがボソボソになることもあるので注意! - 完全に溶けたらよく混ぜて、均一にします。
2. チョコレートを大理石台に広げる🪄
- 台の温度は22〜25℃が目安。18℃以下ならドライヤーで少し温めてください。
- チョコの2/3を大理石に広げます。このとき、空気が入らないようにカードやゴムベラで広げるのがポイント!
- 残りの1/3はボウルに残しておきます。
3. チョコレートを冷やす❄️
- 広げては集め、広げては集めを繰り返し、チョコを27〜28℃まで冷やします。
26℃以下に冷やしすぎないように注意!冷えすぎたら最初からやり直しましょう。
4. 温度調整🌡️
- 冷やしたチョコをボウルに戻し、残しておいた1/3のチョコと混ぜます。
適温は30.5〜31℃です。足りないときはドライヤーで少し温めて調整しましょう。
5. テンパリング確認👀
- スプーンなどに少量のチョコをつけて、常温で固まるか確認!冷蔵庫には入れないでください。
- 5分くらいで滑らかでツヤのある仕上がりになれば成功です。
10分待っても固まらなければ、刻んだチョコを少量(10gほど)足してよく混ぜ、足したチョコが溶けたら、テンパリングテンパリングチェック!
タブリール法のポイント💡
- 大理石は冷たいので、広げるとすぐに冷えます。スピードが大事です。
- 温度管理がカギ!適切な温度で作業しないと、ツヤや食感が悪くなることがあります。
実践に向けてのアドバイス📋
- 初めての方は少量(200gくらい)で挑戦しましょう!
- 大理石がなければステンレスのバットやキッチンカウンターでも代用できます。
タブリール法は少し手間がかかりますが、美しいツヤとパリッとした食感を求める方にはぴったりの方法です✨
同じダークチョコでもテンパリング温度は袋に書いてあるので、しっかりチェックしてから作業に取り掛かりましょう!