水冷法のテンパリング方法

テンパリング方法

チョコレート作りで欠かせない「テンパリング」。ツヤツヤでパリッとした理想のチョコレートを作るためには、正しい温度管理がポイントです。
「水冷法」でのテンパリングを詳しく解説します。失敗しにくい手順やコツ、注意点もご紹介するので、自宅でチョコレート作りを楽しみたい方はぜひ参考にしてみてください!

テンパリングとは?その重要性と魅力

まず、テンパリングとはチョコレートを一定の温度でコントロールすることで、カカオバターの結晶を整える作業です。テンパリングされたチョコレートは、次のような特徴を持ちます。

  • 美しいツヤ
  • パリッとした食感
  • 溶けにくく、型崩れしにくい

これらの要素は、チョコレート作りで重要なポイントです。

テンパリングの方法比較:水冷法 vs 他の方法

テンパリングにはいくつかの方法があります。一般的なものにはフレーク法タブリール法、そして今回紹介する水冷法があります。

  • フレーク法:刻んだクーベルチュールチュールチョコレートを溶かしたチョコレートに混ぜる方法。比較的手軽ですが、クーベルチュールチュールチョコレートが必要です。
  • タブリール法:溶かしたチョコレートを冷たい大理石(ステンレス)の上で広げて冷やす方法。プロ最もが使う方法で、テンパリング後の作業性が一番良いですが、手間が少しかかります。慣れてしまえば一番素早くテンパリングが出来ます。
  • 水冷法:氷水を使ってチョコレートを冷やす方法。初心者にもおすすめで、家庭でも簡単に実践できます。板チョコなどの準チョコレートでもテンパリングが出来きるためクーベルチュール以外のテンパリングは基本この方法を使います。

水冷法は、シンプルな道具と少ない手間でテンパリングできるため、初心者にぴったりの方法です。
また板チョコ(準チョコレート)のテンパリングはこの方法をを使います!

水冷法に必要な道具と材料:初心者が揃えるべきもの

水冷法を成功させるためには、以下の道具と材料を準備しましょう

  • ボウル(耐熱のもの)
  • ゴムべラ(シリコン製が便利)
  • 温度計(デジタル温度計があると便利)
  • 氷水(氷が少なめの冷水)
  • チョコレート(ダーク、ミルク、ホワイト、どれでもOK)

ポイント:使用するチョコレートの量は、少なくとも100gから始めるのが成功しやすいです。

水冷法テンパリングの具体的な手順

板チョコ(準チョコレート)でテンパリングする場合は、通常と温度より低い為、下記を参考にテンパリングをしてください
ここではクーベルチュールでのテンパリングの説明をします!

ステップ1:チョコレートを溶かす

チョコレートを細かく刻み、ボウルに入れます。湯せんで45℃程度まで温め、完全に溶かします。

チョコレートを均一に溶かすことで次の作業がやりやすくなるため温度が均一に
なるように調整しましょう。

かず
かず

電子レンジで溶かす場合は600wで30秒ずつなど少しづつ溶かして下さい。

ステップ2:水冷法でチョコレートを冷やす

溶けたチョコレートを氷水に1〜2秒ほどつけ、氷水から外しチョコレートを混ぜます。この作業を繰り返し温度を下げていきます。チョコレートの温度を27〜28℃(ミルクチョコレート26℃はホワイトチョコは27℃)まで下げます。この時にボールを氷水に浸しながら混ぜるのでは無く、冷やして氷水から外して混ぜるを繰り返しながら温度を下げるのがポイントです。

ステップ3:再度温めて仕上げる

再度、チョコレートを湯せんにかけ、32℃(ホワイトチョコは30℃)まで温めます。
この時に湯煎に1秒程つけて外して混ぜるを繰り返して温度を少しづつ上げて行きましょう。

ポイント:温度が重要なので、温度計を使って正確に計測しましょう。

お湯の温度は35℃前後にしましょう!

水冷法テンパリングでよくある失敗とその解決法

1. チョコレートが水が入ってしまった

水がチョコに入ると分離や固まりが起こり、滑らかな質感が失われます。これは、チョコレートに含まれるカカオバター(油分)が水と混ざらず、チョコレートの成分が不均一になるためです。水が入ってしまったチョコレートはテンパリングすることが出来なくなってしまうので細心の注意しましょう。
もし入ってしまったら生チョコやムースなどにしましょう!

2. ブルームが起きてしまう

温度管理が不十分な場合が多いです。
温度をしっかり測り、急に冷やしすぎないことが重要です。
最後の温める時に温めながら混ぜてしまうと結晶が崩れてしまうので、温めると混ぜる作業は必ず分けましょう。

3. 冷やしすぎ・冷やし不足を防ぐには?

冷やしすぎると固まってしまい、冷やし不足だとテンパリングが不完全になります。温度計を使って、28〜29℃を厳守してください。
冷やしすぎてダマになってしまったらまたチョコレートを45℃まで温度を上げてテンパリングを再挑戦しましょう!

4. 初心者でも成功しやすい水冷法のコツと注意点

温度計選びは、チョコレート作りの成功の鍵です。デジタルタイプのものが便利で、初心者にも扱いやすいです。
また、失敗してもすぐにやり直しができるのがテンパリングのいいところです。落ち着いて再挑戦しましょう。
そしてテンパリングが出来たら必ずテンパリングの確認をしましょう!
スプーンなどの金属製の物にチョコを少量つけて常温で5分〜10分ぐらいで固まるか確認しましょう!

5. 水冷法でテンパリングしたチョコレートの使い道とレシピ

テンパリングしたチョコレートは、様々な用途に使えます。たとえば:

  • デコレーション:ケーキやクッキーの飾りに
  • コーティング:ナッツやフルーツにチョコレートを絡める

おすすめ簡単レシピ
チョコレートは24時間かけてみて完全に固まります。
デコレーションやコーティングは涼しい部屋で一晩保存してから使いましょう!

6. テンパリング後のチョコレートの保存方法

テンパリング後のチョコレートは、湿気や温度変化に弱いので、15〜18℃の涼しい場所に保管するのが理想です。また、密閉容器に入れて保管すると、風味を保ちやすいです。
チョコレートをジップロックに入れて、薄く伸ばしておくと次回も使いやすくなります。

7. 水冷法テンパリングに関するQ&A

1. **水冷法テンパリングでは、どんな種類のチョコレートを使うのが適していますか?**

   ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートのどれでも水冷法でテンパリングすることができます。ただし、各チョコレートごとに適切な温度が異なるため、それぞれの温度管理に気をつける必要があります。ダークチョコレートは32℃、ミルクチョコレートは30℃、ホワイトチョコレートは27℃が理想です。

クーベルチュールはもちろんですが板チョコは他の方法よりテンパリングがとりやすくておすすめです  

2. **水冷法を行う際、氷水の温度はどれくらいが理想ですか?**

   氷水の温度は非常に冷たい必要はなく、氷が少なめの冷水が適しています。過度に冷たい氷水を使用すると、チョコレートが急激に冷やされて固まってしまうためほぼ水に氷が少しのイメージです。

3. **水冷法テンパリングにかかる時間はどのくらいですか?**

   溶かしたチョコレートを冷やす際の時間は、量や環境によって異なりますが、通常10〜20分程度です。冷やしながら時々混ぜることで、均一な温度を保つようにしましょう。時間をかけすぎると冷やしすぎることがあるので、温度計をこまめにチェックするのがポイントです。

4. **水冷法テンパリングで使うボウルの材質におすすめはありますか?**

   ボウルの材質はステンレス製のものがおすすめです。ステンレスは熱伝導率がよく、チョコレートの温度を安定して管理しやすいです。また、氷水で冷やす際に、ボウルがしっかりと冷やされるため、効率的な温度調整が可能です。
ステンレスボールがない場合はガラスのボールを使いましょう!

5. **水冷法を使った後、テンパリングが成功しているかどうかはどう確認すればいいですか?**

   確認方法として、スプーンやナイフなど金属製の器具に少量のチョコレートをつけ、常温で5〜10分ほど待ちます。チョコレートが均一に固まり、艶があり、触ったときにべたつかない場合は、テンパリングが成功しています。

 6.**水冷法テンパリングは湿度が高い日でもうまくいきますか?  **

湿度が高い日はテンパリングに影響を与えることがあります。湿度が高いと、チョコレートが水分を吸収してしまい、表面がべたついたり、ツヤが失われる可能性があります。湿度の低い環境で作業するか、エアコンを使って湿度を調整するのが理想です。

まとめ

水冷法によるテンパリングは、初心者でも手軽に取り組める方法でありながら、チョコレートを美しく仕上げるために非常に大切な工程です。
必要な道具や手順をしっかりと守ることで、ツヤのある滑らかなチョコレートを作ることができます。特に、温度管理がテンパリング成功の鍵となるため、温度計を使って慎重に進めることが成功するための近道になります。
また、失敗した場合でも焦らずにリカバリーできるのがテンパリングの良いところ。テンパリングしたチョコレートは、デコレーションやコーティング、さまざまなお菓子作りに活用できるので、挑戦する価値があります。
水冷法でチョコレート作りを楽しみながら、ぜひチャレンジしてみてください!