チョコレートのブレンドとは?
単一のチョコレートを使いお菓子を作ることもありますが、クーベルチュールを複数混ぜてブレンドしチョコレートを作ることもあります。 チョコレートは基本複数の産地のカカオ豆を使ってできています。その場合、甘さや硬さの調節のために、ダークチョコ×ミルクチョコなどチョコレートの種類でチョコレートをブレンドすることが多いです。 シングルオリジンで作られているチョコレートの場合は、シングルオリジン同士を掛け合わせて自分の理想の風味を作ります。
チョコレートをブレンドする理由
ブレンドを行う最大の理由は、個々のチョコレートの味を生かしながら理想の味に近づけるためです。特にプロのショコラティエやパティシエは、ブランドやカカオの産地が異なるチョコレートをブレンドすることで、レシピを作っています。 例えば、マダカスカル産のバニラの香りがするミルクチョコとエクアドル産のカカオの香りがしっかり感じられるダークチョコを混ぜてバニラとカカオの香りをしっかりさせたチョコレートを作ったり、このチョコレートを使いたいけれど、少しミルクチョコを入れて食べやすくしたいなど、複数のチョコレートをブレンドすることで新しい風味や質感を生み出すことができます。
ピアソンスクエア法でカカオ分を計算する
ピアソンスクエア法とは?
ピアソンスクエア法は、異なる濃度の物質を混ぜ合わせたときに、希望する濃度を計算するための方法です。この計算法は、チョコレートのブレンドにも応用できます。 ブレンドしたチョコレートをテンパリングする場合、ムースを作る場合など、チョコレートのカカオ分によって固まり方が違うため、必ずカカオ分の計算をします。その計算方法がピアソンスクエア法になります。
希望するカカオ分の計算方法 ピアソンスクエア法を用いることで、例えばカカオ分70%のチョコレートと30%のチョコレートをブレンドして、50%のチョコレートを200g作りたいとします。計算はシンプルで、混ぜたい濃度の差を縦横に引き、その比率に基づいて量を決定します。ここで出したカカオ分をもとにテンパリング温度を決めていきます。
ピアソンスクエアの計算方法
カカオ分70%のダークチョコレートとカカオ分30%のミルクチョコレートを使って、カカオ分56%のチョコレートを200g作りたい場合の計算方法を簡単に説明します。
- 混ぜたいチョコレートのカカオ分のパーセントを①と②に入れます。
- 最終的に作りたいチョコレートのパーセントとグラムを③に入れます。
- パーセントの差をそれぞれ計算し四角に数字を入れます。
今回の例の場合:④ 70-40=30
⑤ 56-30=26 - 割り出した数字を足して分母を計算します。
今回の例の場合:⑥ 26+40=66 - 計算を100分率に直します。
今回の例の場合:⑦ 26÷66=0.39
⑦ 40÷66=0.61
※四捨五入して足して1になるようにしています。 - 欲しいグラムを先ほど出した百分率でかけて欲しいグラムの割合を出します。
今回の例の場合:⑧ 200×0.39=78g
⑧ 200×0.61=122g
以上により、70%のチョコレートを78gと30%のチョコレートを122g混ぜることで56%のチョコレートを200g作ることができます。
異なるチョコレートのブレンド時に注意するポイント
ブレンドする際に、どんなチョコレートが何g欲しいのか、理想のイメージを固めましょう!ダークチョコレートの中にクリーミーさを入れたいのか、はたまたバナナの香りのチョコレートを少しプラスしたいなど、自分が欲しいチョコレートによってそもそもブレンドがいいのか、副材料を追加するのかが変わってきます。唯一の失敗ポイントはイメージと合致しているかどうかです。
ブレンドチョコレートの応用レシピ
ブレンドチョコを使った簡単レシピ ブレンドしたチョコレートは、その独特な風味を活かしてさまざまなレシピに応用できます。例えば、ブレンドチョコレートを使ったガナッシュは、硬さもちょうど良く滑らかな食感が楽しめます。また、コーティングに使う場合もブレンドチョコは適しています。本格的にボンボンショコラを作る場合には、チョコレートのブレンドは必須の技術になります。
よくある質問(Q&A)
ブレンドするときの失敗例と対策 よくある失敗例として、イメージと違ったです。しっかりチョコレートをテイスティングして味を確かめて、イメージを固めてからブレンドすると良いでしょう!
まとめ
ブレンドしたチョコレートのテンパリングのコツ チョコレートをブレンドすることで、味わいや質感に深みが生まれます。しかし、ブレンド技術は格段に難易度が上がりますが、チョコレート作りが好きな人はぜひ一度試してみてください!チョコレートの奥深い世界にハマること間違いなし!!!